SES業態は人身売買に過ぎない(出向型エンジニアの末路)

ソニー生命保険が『なりたい職業ランキング』というものを4月に発表してました。正直なところ、1位が「ITエンジニア・プログラマー」って世も末かな?と感じましたが、まあ仕方ないですね。少し前であればプロ野球選手やサッカー選手だったり、芸能人がマンション経営しているニュースが流行った時期は大家さんだったり、まあ時代の潮流に流されていると言いますか、とんでもないことが起こるもんだなと思います。

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ただ、個人的に申し上げると、「もっといい仕事あるよ」としかいう事が出来ません。

IT業界における人身売買の実態

売っているものは技術ではなく・・・

何番煎じか分からないですが、IT業界に蔓延しているのが「人身売買」です。IT業界で売っているものと一般の方は考えています。何かの業務システムだったり、携帯のアプリだったり、各種家電(カーナビとか)だったりをイメージすることが多いでしょう。事実、友人や知人にイメージを聞いてみた結果、上記のようなイメージでした。そんなものを販売出来る会社は数えるくらいしかないでしょう。実際は人員を流して作業員を大量に抱えてるだけです。

さて、IT業界に限らず、日本のほとんどの会社が人件費を減らしたいという謎の願望を持っています。さて、IT業界に限って言えば、大航海時代の新大陸発見や三角貿易かな?ということが日常茶飯事に行われています。

Aシステム社という会社に所属して、実際の作業場所は元請けのXシステム社さんのオフィス内というのはザラです。まだ、Xシステム社とAシステム社間の契約であれば良いのですが、Xシステム社さんとAシステム社の間には何社も絡んでいる場合があります。絡むというか、Xシステム社からYソリューション社に人をアサインした結果、マッチする人が居なかったので、Yソリューション社からAシステム社に話が行ったわけです。じゃあ、Aシステム社の人がXシステム社と直接契約すれば良いじゃん!と思うかもしれませんが、ここにIT業界の腐敗した風習があります。

仲介という邪悪な仕組み

先述の話を少しだけ整理します。今はこんな状態です。

  • Xシステム(元請け。Yソリューション社は知ってるがAシステム社は知らない)
  • Yソリューション(元請けから依頼が来たけど人が居ない)
  • Aシステム(Yソリューション社から人員要望が来た。Xシステム社とは繋がり無し)

さて、Yソリューション社はXシステム社とAシステム社の仲介と言えば聞こえが良いですが、それではYソリューション社は何にも利益がありません。慈善事業をやってるわけではないので、当然、中間マージンをYソリューションは頂きます。いえ、訂正させて下さい。搾取していると。

少しシミュレーションしてみます。元請けのXシステム社が1人月単価60万円でYソリューション社に人員要望をかけたとします。Yソリューション社にはアサインできる人員が居なかったため、Aシステム社に紹介を出してみました。Aシステム社には人員が居たので、Yソリューション社経由でXシステム社に出向することになりました。当然(!)、Yソリューション社は月10万円分を仲介手数料として頂くことになります。お前たちではコネが無いから仕事見つけられないよな?って具合に。

Xシステム社からすればYソリューション社の月単価60万円レベルの社員が来たと考えています。しかしながら、実態はAシステム社の月単価50万円レベルの人間が来たわけです。この単価差10万円は大きいです。

この仲介(紹介とも)する企業が多すぎるのが、IT業界をブラック化しています。何故かと言うと、上記の例では1社が中間に入って紹介しているだけですが、大規模な案件になると普通に5社くらい絡んできます。

エンジニアは搾取される運命

仲介が入ることで・・・

単価差10万円程度であればエンジニアが努力すれば埋められるレベルです。特に、若手であれば伸びる余地があるので、何とかなりますが、年を食うとそう簡単には行きません。新しいこと(言語やフレームワーク等)を覚えるにも年齢差がハンデになってきます。クラサバアプリを20年作ってきたエンジニアが、明日からwebをすることになった日には目も当てれません。

年齢差のハンデは別の機会にするとして、仲介が5社入るとしましょう。元請けの提示単価が月100万で5絡むとします。各社が5万ずつ仲介料を毎月搾取すると、あら不思議!月単価100万円の人員を要望したのに、実際に来たのは月単価75万円の人だった!ということは日常茶飯事です。

慣習的になってしまっているので仕方無い部分もありますが、最終的にとばっちりを食らうのは実際に作業するエンジニアです。

某青い銀行の案件

某青い銀行の炎上は有名な話です。20万人月以上の案件です。クフ王のピラミッド建造以上の案件規模だそうですね。私の所属しているSESの会社にも話が来ました。中間に6社入ってるというね。しかも提示する月単価が50万円で基本設計フェーズの要員でした。まあ、無くは無い月単価と業務内容ですが、中間に6社で、元請けの月単価を想定すると、どんなに安く見積もっても月単価80万円でしょう。

ちなみに某青い銀行の案件は色々なところから話が来ていました。たまたま、元請けの営業と弊社の社長との間にコネがあったので、元請けからも話が回ってきたみたいなのですが、基本設計フェーズを一人頭月100万円だそうで。そもそもそのレベルの人員が弊社内に居ないので、某青い銀行系の案件は全て断っているそうです。

まとめ:エンジニアよりもいい仕事がありますよ・・・

それに尽きます。人身売買しか考えてない経営者しか居ないのと、SES業態でしか利益を上げる方法を知らないから仕方ないと言えば仕方ないです。